Cork

【書評】アートって楽しい!|『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』(末永幸歩)

この記事では、末永幸歩さんの著書『13歳からのアート思考』の紹介、読んだ感想をまとめています。

 

私が「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』を読もうと思ったきっかけは、

発想力や想像力が足りず、アイデアを考えるのが苦手で、

自分の意見が持てないことがよくあるからです。

 

詳しい感想は置いておいて、「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』は以下に当てはまる方にオススメしています。

こんな人にオススメ!
  • 自分なりの意見が持てない人
  • 仕事にやりがいを見出したい人
  • アート作品の見方がわからない人

 

 少しでも「読んでみたいかも」と思った人は、この後の内容もチェックしてみてください!

 

 

 

 

 

『1分で話せ』本の概要

f:id:beikokukabude1000man:20211009155429j:image

 

こんな考え方…あったのか!! 論理もデータもあてにならない時代…【マティスピカソカンディンスキーデュシャンポロック/ウォーホル】20世紀アートを代表する6作品だけで「アーティストのように考える方法」が手に入る! 700人超の中高生たちを熱狂させた人気授業が書籍化!!

(引用:ダイヤモンド社

 

「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』は、2020年2月に刊行されました。

 

カバーが明るい黄色で目立つデザインになっています。

ページ数は約344p、私は1日で読み終えました。

 

 

末永幸歩さんの著書紹介

末永幸歩さんは「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』が初の著書となります。

 

普段は美術講師として活躍されており、知識・技術偏重型の美術教育に問題意識をもち、アートを通じて「ものの見方を広げる」ことに力点を置いたユニークな授業を展開しているそうです。

(紹介文参照)

 

「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』感想

アート思考の必要性

これからの時代、アート思考が必要となる理由はなんでしょうか。

 

それは、これから「VUCAワールド」、現代社会の潮流にあります。

 

現代社会は時代の変化が急速に進み、また様々な方向への発展が進んでおり、

これからどのような時代になるのか予想不可能になっています。

 

  V:Volatility 変動

  U:Uncertainly 不確実

  C:Complexity 複雑

  A:Ambiguity 曖昧    (本文参照)

 

また人生100年時代に突入することにより、

経験する時代の変化はかなり大きくなってきています。

 

そういった変化の大きな現代社会では、

「正解を見つける力」ではなく、

「答えをつくる力」必要となってきます。

 

その「答えをつくる力」を身に付けるには、

アート思考が必要となるのです。

時代の変化によるアートの変化

この本は6つのクラス(=授業)に模した形式で書かれており、

それぞれのクラスを通じて、時代の変化によるアートの変化、

またその変化に至った経緯について、わかりやすく説明されています。

 

このクラスを通じて、アート思考について徐々に理解を深めていきます。

 

その中の2つのクラスについて簡単に紹介していきます。

 

クラス1紹介 「すばらしい作品」ってどんなもの?

200年以上前、絵画は「目に映るとおりに世界を描く」ことを目的とされていましたが、

カメラの普及によりその役割は取って代わられました。

 

そこで「アートにしかできないことはなにか」という疑問について考え、

自分の答えを見つけ出したのが、

「目に映るとおりに世界を描く」という目的からの解放です。

 

色を自由に使うという発想です。

 

これにより、アートとしての概念が広がり、

これ以降の発想の転換により、アートが様々な発展を遂げていきます。

クラス3紹介 アート作品の「見方」とは?

このクラスでは、2つの見方が紹介されています。

 

1つ目が、背景とのやりとりです。

 

作者の思い、歴史的背景、評論家による分析などによるやりとりです。

 

解説文を読むのがこれにあてはまります。

 

 

2つ目が、作品とのやりとりです。

 

これは個人的なやりとりのことで、正解はありません。

 

感じ方、考え方は人それぞれなのが当然ですから、

なにが正しくて、なにが間違っているとかではありません。

 

一人ひとりが作品とやりとりを行うことで、

作者とともにアート作品を作りだすのです。

 

 

ここではアウトプット鑑賞をより面白くする秘訣が紹介されています。

 

それは、作品を見て出てきた「アウトプット」に対して、

2つの問いかけをすることです。

 

1. どこからそう思う?

   主観的に感じた「意見」の根拠となる「事実」を問う

2.そこからどう思う?

   作品内の「事実」から主観的に感じた「意見」を問う   (本文参照)

 

この問いかけを行うことで、

アート初心者でもアウトプット鑑賞を楽しむことができます。

 

私もアート初心者で、今までの鑑賞の仕方としては、

付属の解説文を読む程度のものでしたが、

この2つの問いかけをするだけで簡単に鑑賞を楽しめるようになりました。

 

 

このクラスでのアートとしての発展は、

作者とともにアート作品を作りだすという点にあります。

 

これまでの作品の楽しみ方は、

作品として完成したものを鑑賞し、

作品の背景を理解することでアートを楽しんでいましが、

 

作者と鑑賞者の2人で作品を作りだすという新しい答えを見出したのです。

終わりに:アートに興味が湧く一冊

末永幸歩さんの著書「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』の紹介と感想をまとめてきました。

 

この本を読んでアートに対する興味がかなり向上しました。

 

また興味・好奇心・疑問に対して、

自分のものの見方を持ち、

自分なりの答えを持つことが大切であることも理解できました。

 

これからは自分の興味・好奇心・疑問を大切にし、

それを原動力に自分なりの答えを見出していきたいです。

 

今回ご紹介したクラス以外にも4つのクラスがありますので、ぜひ皆さんも読んでみて下さい。

 

今回紹介した本はこちら↓